alternativeⅡ

アレクセイがシオンを案内したのは、基地内の医務室だった。

「ここで健康診断を受けてもらう」

医務室のドアをノックしようとするアレクセイ。

と。

「……」

どうやら先客がいたらしい。

一人の青年将校が医務室から出てきた。

腰に軍刀とサバイバルナイフを下げた、若い男性士官。

「おお、沖田少尉」

アレクセイが声をかける。

「彼はイギリス支部から来た沖田 蒼真少尉だ。沖田少尉、彼女はドイツからの臨時少尉の…」

アレクセイの説明の途中にもかかわらず。

「あ…」

蒼真はシオンに一瞥すらくれず、無言で廊下を歩いていってしまった。

「…少々人嫌いの傾向があるらしくてな。扱いづらい所があるが…腕は立つと聞いている」

アレクセイが小さく溜息をつきながら言った。