alternativeⅡ

「先日フォートブラッグ基地に落着した宇宙鉱石だ…君の持っている軍刀と同じ材質でな。AOKに対して大きなダメージを与えられる為、このモスクワ管区で加工し、対AOK弾として全兵士に支給される予定だ…それから」

アレクセイはシオンの顔を一瞥した。

「今後私の事は、『アレクセイ大尉』と呼びたまえ。軍は上下関係に厳しい。覚えておくんだな」

「ぅきゅっ…」

軽くたしなめられ、項垂れるシオン。

その横を。

「?」

檻に入れられた『生き物』がフォークリフトで運ばれていく。

いや…『生き物』というよりは『人間』だ。

拘束着を着せられ、猿轡を噛ませられ、厳重なまでに動きを封じられて運ばれる一人の男性。

目の下の隈が、殺気走った眼を余計に際立たせていた。

(黒に限りなく近い…冷たい群青色の『オーラ』…なんて殺意の色なんだろう…)

その男…ルシファー・ルーンを見ながら、シオンは背筋に冷たいものを感じていた…。