一つ溜め息をついて、
改札を見つめ直す。

鞄に手をいれて
今日きぃに渡す予定の
プレゼントの存在を確かめる。
カサリと音がして手に当たり、それを軽く握った。



最後のプレゼント、
なんてならないように。



別れるなんてあり得ないなら。
きぃが好きなことが変わらないなら。

まだ抱きしめてくれるかもしれないなら。


私はもっともっと、
気持ちを言葉にしなくてはいけないんだ。


いつもくれるのはきぃだった。
好きだよも、会いたいも、寂しいも最初に言ってくれたのは
全部全部。
きぃだった。



だから私も、返したい。



「きたぞ!」

だってこんなにも

「....っ」



愛しいのだから。