ミールsaid



こそこそと夜中から…。

わしがわからんとでも思っとるのかバカ弟子どもが…。


セージめ…。あれほど、エルダーには…。

と言っても無駄か…。
死んだシーナ様になんと言っていいか。
まったく薬草の学びが足らん!剣の練習は欠かさんくせに…。


あの不自然な元気に振る舞うのをどうにかしなければ…。エルダー…あの子は優し過ぎる。


伝えねばならんことが山ほどある。


ここはもはや安全ではなくなった。


世界を見せるのが一番良いかもしれぬ…。




明朝…。ミールは荷造りをしているタイムに地図を渡し。


「タイム殿…。お願いがあるのだが…。あの二人を旅に同行させて欲しい。」


驚く顔をするが微笑んだのを肯定と取る。


「あなた程の人が頭を下げるなんて。」


「世界を救う手だてに地図を。この村には聖域に繋がる秘めたる伝承があった。世界の闇に繋がる。」


「伝承?」


「幾人か…。聖人を知っていると思うが…。この村にイ-ブンの巫女…聖人の一人シーナという女性がいた。薬草を守る巫女。」


タイムは聖人が実在したことに驚いた。


「聖人を探すのだ…。世界を救う為に。闇は広がりここも安全ではなくなった。」


ミールははっきり言った。


「巫女を頼む…。私は約束を果たさねばならない。ここから出れない。二人を頼む…。」