オレンジ色の校舎






初めて自分から好きだと伝えた。でも、それが玉砕記念になるなんて…笑えちゃうなぁ。



「俺……」



右手に温もりを感じた。きっと瀬川くんが手を合わ…



「……振る気なんて無いけど」



ぐいっ



……え?あたしの体は繋がれた手に引き寄せられて、瀬川くんの腕の中にいた。



「バカじゃねーの?振るわけないじゃん。俺も……浅井が好きなんだから」



「……えええ?」



「浅井と別れてからもずっと後悔してた。カズと浅井にヤキモチ妬いてただけなのに…さ」



ぎゅうぎゅう…瀬川くんが抱きしめる力を強める。最近、抱きしめられてばっかりだ。



「それに……カズといる時の浅井はすっげぇイキイキして…悔しかった。俺はいつも…困らせてばっかりだから」



「困ってるんじゃないよっ。……瀬川くんの前だとドキドキして緊張するの」