「久々の学校なのにサボり?」
「じ…自習で先生もいないから、保健室の見学をしてて…」
「って、目腫れてるぞ?殴り合いでもしたのか?」
「そうだね…殴り“愛”かな」
下手くそなギャグを笑ってくれた瀬川くん。うん、この笑顔はあたしには必要だよ。
胸がキュンとなる。瀬川くんがまだ好きって自覚すればするほど…顔が火照る。
「午前授業、ラッキーだな」
午前中しか瀬川くんを見れなくて残念なんだけど、という言葉は胸に秘めた。
そして4時間の授業は終わり、みんな帰宅準備を始めた。また1週間後が登校日なのだ。
「せ…瀬川くんはこのまま家に帰るの?」
「いや、部活で体動かそうと思って。今、1・2年は考査期間だろ?勉強妨害してバレーに誘う!」
へへへっ、と笑う瀬川くんの無邪気な笑みは大好きな笑顔だった。
「浅井はカズとデートか?」
「えっ?違…」
「仲良くしろよ、じゃあな!」

