オレンジ色の校舎






一馬くん…ずっとあたしのことを考えていてくれていたんだ。



「それでも瀬川くんがいいんでしょ?」



「…うん。一馬くんの前ではありのままでいられるけど、それは恋じゃない。傍で支えたいと思ってるのも友達としてだ…って言われちゃった」



「じゃあどうして瀬川くん?」



「瀬川くんの前ではいつも苦しくなるの。困ってばっかりだし、気を遣っちゃうし…」



ティッシュを1枚取って、息を調えた。



「だけど、小さなことで感情が揺れるのは、瀬川くんだけって気づいたんだ」



「遥…」



「だてに中学から想ってなかったんだよね。…気づくのが遅かったけど」



もっと早く気づいていたら、一馬くんのことも曖昧にしなくて済んだのに。



「あたしさ…今も遥ちゃんと同じで朱希くんが好きなんだ」



楓ちゃんがいつもの表情に戻って話し出した。