オレンジ色の校舎






「失礼しまーす」



ラッキーなことに養護教諭は外出中で、あたし達は保健室を貸し切ることにした。



「楓、あんたもう少しちゃんと話さなきゃ。ギャップがあり過ぎ」



「だって、考えてることがいっぱいあり過ぎて、ぐちゃぐちゃになるんだもんっ」



チーンとティッシュで鼻をかむ楓ちゃん。



「……ごめん、楓ちゃん。嘘ついててごめんね。あたし…まだ瀬川くんが好きなの」



「浅井くんはどうなるのよ?彼氏でしょ?」



「一馬くんには昨日フラれちゃった。お前は瀬川くんしか見てないって言われて…」



「あ…浅井くんがそんなことを?あたしには『俺がアイツを笑顔にしてやる』とか言ってたけど?」



一馬くんがそんなことを?



「はい、遥。あんたにもティッシュを提供するわ」