あたしはただの臆病者であって、本当は何もできない。
「それって約束を破ることになるよね?せっかく遥ちゃんと友達になれたと思ってたのに…残念」
胸が痛んだ。
「本当に…残念だよ。何で最初から言ってくれなかったの?」
「え?」
「あたしもまだ朱希くんが好きなのって何で言ってくれなかったのよっ!」
楓ちゃんは泣き出していた。病院で泣いた時とは違う涙だ。
「バカ遥ちゃぁんっ」
すると楓ちゃんから抱きしめられた。あたしは困惑状態。えっ?
「は、るかちゃんが浅井くんって言うから、思いっきり応援しちゃったじゃないぃー」
「楓ちゃん?」
「だけど、浅井くんからメールが来て、遥ちゃんはまだ朱希くんが好きっていうことを聞いてぇー」
どんどん抱きしめる力が強まる。や、やばい。あたし死んじゃうかも。
「はい、ストップ」
そこへ救世主の麻衣が現れた。無理矢理あたし達を引き離して言った。
「須田ちゃん情報、1・2時間目は自習らしいけど保健室にでも行きますか?」

