……決して楽しい訳じゃないんだけどなぁ。
「おー!お2人さん発見っ!」
そしてしばらくしてたっちーの声が届き、やっとみんなと合流することができた。
途端に瀬川くんの上着から手を離した。ほぼ同時に、瀬川くんも何事もなくあたしから離れた。
うん、これが本当の関係だもん。
「じゃあお参りするぞ!」
あたし達6人は横一列に並び、お賽銭をして手をこすり合わせる。あたしも目を閉じて、パンパンっと力強く叩いた。
素敵な恋ができますように……なんてキャラじゃないし、勉強ができますように……は子供っぽい。
うんうん悩んでいると『長いぞ』と一馬くんから突っ込まれた。
えぇ!あたふたしながらも、心の中に光を見つけた。
───────今年もみんなが幸せでありますように。
「ちょっと、遥ぁ?」
「い、今行くーっ!」

