オレンジ色の校舎






「どうしたの?」



キョトンとしてあたしを見る楓ちゃん。



「……コレ、瀬川くんに渡しててくれないかな?」



そっと、マフラーが入った紙袋を楓ちゃんの前に差し出した。



「コレ、一足早いクリスマスプレゼント?」



「ち、違うよ。別れる時に瀬川くんが貸してくれたの。捨てていいって言われたけど、ちゃんと返すって約束したから…」



「そっか。朱希くんと話せるし、あたしにはラッキーな頼まれ事だよっ。いいよ、渡しておく!」



ホッ。あたしは安心して楓ちゃんの手に渡した。……が、渡したのに返された。



「……何言ってるの、遥ちゃん?朱希くんに渡すわけないじゃん」



「え?でも今…」



「自分で借りたなら自分で返す。いくら別れた後だからって気まずくても、周りに頼むのは良くないよ?」



「か、えでちゃん…」