オレンジ色の校舎






「あ、ありがとう」



ぎこちなくお礼を言うと、安心したように笑った瀬川くん。



「マフラー、あげる。いらなかったら捨てていいよ」



「え!?いや、洗って返すよっ!瀬川くんのマフラーが無くなっちゃうじゃん」



「また新しく買うし」



「返すからっ。あたしがちゃんと返したいのっ」



あたしが持ってても、どうせ瀬川くんへの想いが溢れて、余計に瀬川くんの重荷が増えるだけだし。



「……ぷ。浅井って変なところで頑固だな」



「それは粘り強いって言ってほしいかな?」



「まぁ…でも、そんな浅井だったから…」



「え?」



「何でもない。……じゃ、帰るとするか」



帰っちゃう。瀬川くんとのカンケイが終わっちゃう。そう思いながらマフラーに顔をうずめた。







「………浅井、ありがと」