オレンジ色の校舎






瀬川くんと目を合わせた。…マフラーで口元が見えないのが残念。そして、お互い一緒に深呼吸をして、



「「せーのっ!」」



思いっきり靴を飛ばした。大きな靴と小さな靴が虹を描くように緩やかに宙を泳ぐ。



公園から出ちゃうんじゃないかってくらいに、靴は空の旅を続けていた。



「俺の方が遠いんじゃない?」



「あたしも負けてないよっ」



あたし達はブランコを止めて、ケンケンをしながら靴の着地点まで急いだ。



幼い頃とは違い、バランス感覚を保てなくなる年頃になったのか、何度も地面に足がついた。



「浅井、汚れるぞー」



バレー部だった瀬川くんは、ぴょんぴょんと駆けていく。く…悔しい。



少しだけ競争心が芽生えたあたしは、負けずに瀬川くんの背中を追った。