キイキイ…
かなり錆びた音を響かせるブランコに、高校生にもなる2人が座っている。
子供でもなく大人でもない。心も不安定で中途半端なあたし達だから、ブランコは似合うのかもしれない。
「単刀直入に聞いていい?」
隣で、乗っているブランコを小さく揺らしながら瀬川くんが聞いてきた。
「あの日、カズと何してたの?」
ブランコの鎖を握りしめて、深呼吸をしたあたしは答えだした。
「あ、あたしが学校を出るのが遅くなって、丁度一馬くんと会ったの。それで遅いから送るって言われて…一緒に帰った」
「…うん」
「普通通りだった。だけど、恋バナをしてたら…か、一馬くんに………告白された」
「……う、ん」
瀬川くんの歯切れの悪い返事が胸を痛める。

