オレンジ色の校舎






は…恥ずかしい。そんな内容も聞かれてたなんて。



「好きな人と同じ高校を受験するんだ、って嬉しそうに笑ってた」



少しだけ蘇ってきた。確かその後に男のコがあたしのところに来て聞いたんだ。



「『お前、どこの高校受験すんだよ?』って。…もしかしてそれって…」



「あぁ、俺だよ。でも、偶然にもお前の志望校は俺の志望校でもあったわけ。だから、アタックするチャンスだと思ってたんだ」



さっきよりも力を緩めて、少しずつあたしから体を離す。しかし、あたしの体は強ばったままだ。



「だけど、遅かった。数日後、お前は朱希の彼女になってたんだ」



あたしが瀬川くんから告白を受けて喜んでいた時に、一馬くんは…辛かったんだ。