「だーもうっ。帰るとなったら帰る、それだけだっての」
グイッと一馬くんに手を引かれて強制的に教室を出る形になってしまった。
──────…
「ねぇ、一馬くん」
「……何」
「何か話してよっ。沈黙じゃん」
「お前がこんな空気にしたんだろーが」
「あ、あたし!?」
この季節になると、日が落ちるのも早くなる。だから夕焼けも少しの間しか味わえない、それが寂しかったり…する。
「そういえばさ、一馬くんと帰るなんて久しぶりだね」
「あぁ。確か…」
「あたしが楓ちゃんから宣戦布告された時だった!一馬くんがフォローしてくれたよねっ」
「あのな、お前が朱希のこと諦めるかもってハラハラしたんだからな?」
「余計な心配ありがとう!」

