「キャー、こっち向いてー♪」
近くで生徒や外部の女のコ達が騒ぐ。あたしはその声に、自分の心情も乗せてみた。
─────…こっち見てくれないかな?
そう思った瞬間、瀬川くんが止まった。そしてこっちを見て、人差し指で『撮って?』と合図した。
え?あ…あたし?
「やったぁ!止まってくれたっ。それにこっち見てるよー」
後ろから甲高い声。あぁ…あたしのためじゃないんだ。自惚れるな自分っ。
「ちょっと、デジカメ貸して」
すると、麻衣があたしから素早くデジカメを奪い、瀬川くんをパシャリと撮った。
「バカね、どう見てもあんたのためだよ」
はい、とデジカメを返した麻衣。嘘…あたしのために?
「浅井っ」

