オレンジ色の校舎






あたしは、瀬川くんだけだもん。



「そう。それなら瀬川くんLoveらしくいなさいよ?」



「へっ?」



「遥が浅井くんにドキドキするなんて、瀬川くんは嬉しくないでしょ?」



「う…うん?」



「よし、それじゃあデジカメ用意しなよ。もうそろそろ出番なんじゃない?」



麻衣に言われてハッとした。もうすぐで女パラの時間だ。たくさん写真撮らなくちゃ。



『みなさーん、あと10分程お待ちくださーい!絶世の美女がみなさんの前に登場いたしまーす』



張りきるアナウンサーの声が校庭に響く。生徒や観客は一気に期待の歓声を起こす。



「絶世の美女だって。あたし達本当の女が負けるくらいの美人だったらどうしようね、遥」



「それはそれで悔しい。だって、みんな素は男じゃん」



そして、あたし達は顔を見合わせて笑った。