オレンジ色の校舎






「ただいまぁー」



競技が終わった直後、疲れ果てた男組がテントに帰ってきた。



「永納ぁ、俺の走り…」



「超最悪だったけど?あんな恥ずかしいコケ方してさ」



転んだことを慰めてもらえるはずもなく、麻衣の言葉に体を貫かれたたっちー。



案の定、グラウンドと同じ砂になってしまったたっちー。これ…白目になっちゃってるよね。



「………ま、一生懸命走りきったからいっか」



かなり珍しい。麻衣さん、あなたが神のようなお声をかけてくれるなんて。



もちろん、たっちーは復活。仔犬のような目をしているけどね。



「瀬川くんと浅井くんもお疲れ」


そんなたっちーを振り払うように瀬川くんと一馬くんに声をかけた麻衣。