「ちょっとそこぉーっ!!」
涼しい夜の空に須田ちゃんの声が響き渡った。あたし達なの!?とあたし達は体を縮めた。
「そんなことするなんて、あたしは許さないわよー!」
そ、そんなことって何?あたしは瀬川くんと顔を見合わせた。
だが須田ちゃんは、クラスでもバカップルと言われている2人の元へいた。
「あんた達、今何してた?」
「な、何って別に…」
「別にじゃないっ。あんた達、手を繋いで花火してたでしょ!男女が手を繋ぐなんて、あたしは認めないわよっ」
へ?
その場にいたクラス全員が唖然としていた。す…須田ちゃん?
「た…ただ手を繋いでただけじゃん。そんなに言うほど…」
「その『ただ』から変な方へ進展しちゃったらどうするのよ!何かあってからじゃ遅いのよ!」

