オレンジ色の校舎






「じゃー中に入るか!」



たっちーの掛け声にあたし達一同は賛成の意味を込めて頷いた。久々のラブリー、緊張す…



「あれ?遥ちゃん?」



ギ…ギクリ。聞き覚えのある声に体を凍らせ、ラブリーに入る足を止めた。



「か…楓ちゃん」



「やっほ!久しぶりだね。夏休み楽しんでる?」



「あ、うんっ。それなりに」



「そっかぁ。遥ちゃん、今からラブリー?」



「うんっ。友達と一緒に勉強会をすることになっ…」



「おーい浅井、早く来いよ!」



するとタイミング良く、あたしと楓ちゃんの前に瀬川くんが現れてしまった。



「あ、わかったっ。………じゃあ楓ちゃん、あたしはこれで」



「その勉強会って朱希くんもいるの?」



あたしが苦笑いをして答えると、楓ちゃんは目を輝かせながらあたしを見つめた。