オレンジ色の校舎






「永納、ごめんっ」



すると、たっちーの口から謝りの言葉が出てきた。あたしも麻衣もびっくり。



「俺、毎回寝坊するしいつも永納を待たせるし、もう呆れてるかもしれないけど…でも…」



「いい。もういい」



たっちーの言葉を遮った麻衣。どうしたの麻衣?なんだかさっきの麻衣とは違う気がする。



「言い訳なんか聞きたくない」



「永納…マジでごめ…」



「謝んないで」



「え?ごめん。今何…」



「謝んなって言ってんの」



ま…麻衣さんどうしたんですか?傍観者のあたしは口を挟まず、2人を交互に見た。



「永…」



「謝らなくていい。こうやって来てくれただけで十分」



ポカンと口を開けるたっちーとあたし。麻衣の頬がほんのり赤い。あれれ?怒ってたんじゃないの?