オレンジ色の校舎






「誰か来たみたいだね?」



「誰だろ?遥以外に約束してる人なんていないけど…回覧板?」



ブツブツ呟きながら、部屋を出ていった麻衣。あたしはコップに注がれたジュースを口にした。



「えええええええっ!?」



すると、今までに聞いたことのない麻衣の叫び声が永納家に響き渡った。



「ま、麻衣!?どうしたの?」



ジュースに別れを告げ、あたしは麻衣がいる玄関へと向かった。だが、行ってみるとびっくり。



「あっ、浅井来てたんだ」



なんと玄関には息があがったたっちーがいた。さりげなく寝癖がついてる。



「な、んで来たの?てゆうかなんであたしの家知って…」



「お、同中の奴に聞いた。だってな…永納を怒らせたままにしておけなくて…」



ハァハァと言っているたっちーからは、猛ダッシュで来た形跡があった。