ごめん、たっちー。こればかりはフォロー出来ないや。
「……やっぱり相性が合わないのかも、あたしとたっちー」
「そ…そんなことないよ」
「だって、あたしはいつもツンツンして怒ってばっかりだし、たっちーは今日みたいに遅刻ばっかりだし」
麻衣から恋人との悩みを聞かされるなんて…夢のようでちょっぴりびっくりした。
「きっと、心を許し合えてるからそういうことが出来るんじゃないかな?」
「あたしとたっちーが?」
「うん。遠慮しなくていいっていうか、変に気を遣ってないっていうかさ」
気を遣ってない…か。
じゃああの頃、本音を言い合えなかったあたしと瀬川くんは、気を遣いすぎていたんだね。
だから変にギクシャクして、長く続かなかったんだね。

