オレンジ色の校舎






「いい気になんなっての」



鼻を伸ばしたあたしが嫌になったのか、一馬くんは超無表情になった。



「一馬くん、ご…ごめんって」



「いや、別に怒ってねーし」



「いや、怒ってる顔してるよっ」



「元からこんな顔だけど?」



一馬くんの対応に焦るあたしを、面白がる一馬くん。むっかつく。



「そう怒るなって。てか、たっちーと永納よかったな」



「ま、まーね♪なんだかんだ言って両想いだったしっ」



「それに、昨日の夜たっちーからノロケの電話あったんだぞ。きっと朱希にもしたんだろうけど。アイツ相当嬉しかったんだろうな」



たっちーを見ると、ニヤニヤしながら空を見上げていた。うわ…いつもはっちゃけてるたっちーが、空を見上げて微笑んでいる。



「恋をすると人は変わるねっ」



「遥は何の変化もないけどな」



「あぁん?一馬くーん?」