「それにしてもよかったね、遥」
「ん?何が?」
「朝から瀬川くんと話が出来て。それに頭をコツン…とされちゃって」
「み…見てたの!?」
「見せつけられちゃってたんですけどー」
もーっと言いながら麻衣を追っかけたあたし。だが、麻衣の教室に向かう素早さには敵わなかった。
─────…麻衣はもう少ししたらたっちーに気持ちを伝える。
麻衣はそれが正しい。そしてきっと花は開くだろう。……だけどあたしは?
あたしは…今までと同じように過ごしていくのかな?何もせず、瀬川くんと楓ちゃんの笑う姿を見てるだけなのかな?
……そんなの、やだ。
あたしだって…あたしにだってやれることはある。まずは…挨拶からかな?
瀬川くんの目を見て話せるようになろう。

