「ありがとうっ」
だけど瀬川くんは、試合の疲れなんて見せないであたしを見てくれた。
そこがカッコいいの。……好き、好きなの。目が離せないの。
「浅…」
「朱希くーん!」
瀬川くんが何か言いかけたと同時にタイミング良く、誰かの声が聞こえた。
「おぉ、橋本っ」
「試合お疲れさまっ。バスケ部みんなで観戦に来ちゃった!」
自然に話せる楓ちゃんが羨ましくて、自分が小さく見えて…あたしは背を向けた。
「よし、帰るか。じゃーな朱希」
一馬くんが片手をあげて瀬川くんに別れを言う。続いて麻衣とたっちーも。
「じ…じゃあね、瀬川くんっ」
あたしもそそくさと言い残して、瀬川くんの前を通り過ぎた。
「また学校でな!」
ドキドキしすぎて瀬川くんの姿は見れなかったけど、その言葉が嬉しかった。

