「………」
だが、瀬川くんの姿はない。あれ?確か今、一馬くんが瀬川くんが見てるって…
「バーカ。嘘だっつーの」
「う、嘘!?んな…っ」
「残念だったな。ほら、朱希は女子に囲まれてるっての」
入口を顎で示す一馬くんの視線を追うと、入口付近で瀬川くんは…女のコ達と話していた。
「瀬川くんモテるわね。やっぱり爽やかなところが女子の心を掴むのかもね、遥」
「ま…麻衣ぃー」
「ったく、遥も話しかけてくればいいのに。お疲れーとかさ」
「むむ…無理っ。試合観戦出来ただけで嬉しすぎて胸がいっぱいだもん」
「それで嬉しいのか、お前は」
「一馬くんには関係ないっ。……もーあたし飲み物買ってくるっ」
その場から逃れたくて、飲み物を口実にしたあたし。背後から飲み物のオーダーが来たのは言うまでもない。

