オレンジ色の校舎






「な…何言ってんの?みんなで一緒に図書館に…」



「大丈夫。遥と瀬川くんはラブリーに残りなよ」



「なんで…」



「だって今ラブハン頼んだじゃない。食べずに帰るなんてラブハンが可哀想。だから遥、あたしの代わりに食べて?」



そう言って、カフェオレを飲みほす麻衣。確かにラブハンが可哀想になるけど、せ…瀬川くんと2人きりって…



「じゃ、あたし達はこれで」



そして代金を置き、ラブハンを食べたがるたっちーを引っ張りながら、ラブリーを出ていった麻衣だった。



「………」



…ほらね、早速沈黙だよ。嵐が消え去った後のように静かになってしまったあたし達の席。



「お待たせしました。ラブリーハンバーグです」



そんなあたし達の沈黙を破るかのように、ラブハンが登場した。