オレンジ色の校舎






「さて、たっちー勉強始めるよ」



「えーもう!?…もうちょっとゆっくり…」



「ダ・メ。あたしは早く終わらせてラブハンが食べたいの。遥、ラブハン1つよろしく」



麻衣ってば…。あたしは注文のボタンを押した。すると、ささっと店員が来てラブハンを頼んだ。



「教科書ーっと…ってあれ?」



「どうしたんだよ、健真」



「す…数学の教科書がない。今日は授業なかったし…あ!一昨日した図書館に置いたままだっ」



「はぁ?嘘でしょ?」



教科書を置いたままというまさかのパターン。あちゃー、麻衣…キレちゃうんじゃ…



「他の教科もしたいけど、たっちーは特に数学が弱いし…仕方ないから取りに行くしかない」



だけど、麻衣は落ち着いていた。やっぱり、たっちーのことを考えているんだって伝わってき…



「ってことで瀬川くんと遥、ここでバイバイだね」