そう、ココに来た理由はたっちーと麻衣が勉強するため。あたしと瀬川くんは…強制ってやつ。
「あたしがいいって言うまで、たっちーはラブハンはお預け」
「はぁ?嘘だろぉ、永納ぁ…」
「遥、瀬川くん、席あそこにしようよ」
さっきまで使っていた傘の水滴をお店の床につけながら席へ移動。
「さてと、たっちーはあたしの前に座ること、いいね?」
な、なぬ!?たっちーが麻衣の前に座ったら、あたしの前って…。すがるような目で麻衣を見ると、
「たっちーに勉強教えるから仕方ないでしょ?……それに、遥にとってはラッキーなくせに」
「そ、そんなわけ…」
「2人とも早く座れよ。俺たち飲み物頼むぞー。浅井と永納は何頼むか?」
メニューを片手に瀬川くんが呼んだ。あたしは麻衣に背中を押されて瀬川くんの前に座った。
「瀬川くん、あたしカフェオレ、遥はオレンジでよろしく」

