オレンジ色の校舎






「てゆうか、瀬川くんに入れてもらえばよかったのに」



傘に入り校舎から離れていく際にふと麻衣が言った。



「そ、そんな関係じゃないし緊張するし…」



「確かに。きっと遥の心臓ぶっ飛ぶね」



たっちーと後ろを歩く瀬川くんをチラ見すると、瀬川くんは無邪気に笑っていた。



うん、絶対無理。



麻衣の言う通り、あの笑顔もサービスされたら心臓…ぶっ飛ぶ。



そして雨の中、他愛ない会話をしながらラブリーに着いた。



「うわ、女のコばっかり」



「俺ら場違いじゃねーか?」



瀬川くんとたっちーが、大きい体を縮めながらヒソヒソと話す。確かに男のコは…いない。



「で…でも、通称ラブハンっていう美味しいハンバーグがあるんだよ!」



「マジ?っしゃ、食うぞ!」



「ちょっと、何しにココに来たと思ってるの?」



喜ぶたっちーを見て、麻衣がにっこりとした。あたしはたっちーが凍りついたのを見逃さなかった。