「いいのか?浅井」
「い…いいよっ。ど…どうぞ使ってください」
「じゃあ、お言葉に甘えて使わせてもらうよ。実は俺のタオル濡れててさ」
そう言い、あたしのタオルで首元の水滴を拭く。『あのさ、頭も拭いて大丈夫?』と不安そうに聞く瀬川くんに大丈夫、と頷いた。
瀬川くんがあたしのタオルで髪を拭いている。その姿はスローモーションのようだ。
瀬川くんの髪が…あたしのタオルが…あたしの心はドキドキが最高潮だった。
そして朝の瀬川くんへのドキドキのせいで、授業になかなか集中が出来なかった。
タオル…瀬川くんにメロメロになってないかな?でも、瀬川くんに拭かれたタオルが羨ましい…ってあたしは変態かっ!
「遥、何百面相してんの?」
気がつくと目の前には、鞄を持った麻衣が立っていた。『もう帰るの?』と麻衣に聞くと、
「バカ、もう放課後だから。今からたっちーと瀬川くんと一緒にラブリーに行くよ」

