キミに捧げる恋のうた



うわ。

立ち直りやがった。


しかも、ただのやきもちを人のせいにした!



元はといえば、浪のポーカーフェイスが悪い。

あんなんじゃ分かりません。





「ねぇ浪。あたし達、随分遠回りしたよね。お互い一番近くの存在だったのにね」



ホント、遠回り。


あたし達が素直になれば、ものすごく短距離でいけたのに。



「海が鈍すぎだからな。マジで遠かった。まぁ、俺達はこれからだよな」



こうやってすぐ憎まれ口叩くし、あたしの鈍さのせいにする。


全く困った幼なじみだよ。



じゃない、“彼氏”だった。