あーあ…
あのバカップルのせいでゆっくりお風呂浸かれなかったし。
浪まで入ってくるとは予想外だったし。
すると浴衣に着替え終わり、トボトボと部屋に戻る途中、
夕焼け色した綺麗な中庭が見えた。
「すごいきれい…」
あたしは中庭が良く見える縁側で、見惚れてしまった。
「あ、変態海さんだ」
見入っていると、哀れむ目でこちらを見る浪の姿。
「変態は浪の方でしょ?!混浴にそんなに入りたかったの?」
こっちも負けじと哀れむ笑みを浮かべた。
「海が入ってなかったら、混浴も最高に良かったのにな」
「あー、そう。色気なくてすみませんね!」

