キミに捧げる恋のうた







「海。話があんだけど」



放課後、家に帰って夕食中。


浪は突然、いつにもまして真面目な顔で言い出した。




今日は雫さんとお母さんが高校の同窓会でいないので、二人きり。



「な、何よ。あたしの料理がまずいっての?」


「ちげぇし。つか、俺が半分以上作っただろ。お前はコンソメスープだけ」


「そのスープがおいしくないって言いたいんでしょー?」



全く、あたしは捻くれてる。


必死で話題を変えようとしてるのが、これじゃあ見え見えだよ。