「あ、サキ。撮って!」 「いいよ〜、ちーさん。あ、紗智もいる!」 近くにいたクラスメイトを彼が呼び止め、シャッター係を頼んだ。 「紗智っ。カメラ!」 「あ、はい」 彼に自分のカメラを渡すと、彼はサキちゃんにカメラを預ける。 カメラを手渡した後、彼はあたしに近付き、横に立つ。 肩が触れるか触れないかの距離で、胸の鼓動が速くなる。 「ねぇ、皆も一緒に…撮ろう?」