染みやくすみのひとつさえない白いカーテンを握りしめては、はなす。 そんな動作を繰り返して、気持ちを紛らわそうとした。 怖い。死ぬのは。 「はぁ」 あたしはいつか、昨日会ったあのヤンキーみたいに無邪気に、なんの考えもなく笑いたい。 咳込むくらいなんともないって、無邪気に笑った彼が相当、うらやましかった。 「鴇風さん、お客さんですよ?」 フッと留めていた息を吐く。 ナースのこの機会的な声が嫌いだ。