美紗子はベッドから出て、会計をしようとすると母親が精算をしたと聞きそのまま病院を出た。

玄関のところに母親と車椅子に乗った男がいた。

美『お兄ちゃんも・・来てたんだ。』

美紗子の兄は美紗子をかばって階段から転げ落ち、車椅子になっていた。

永遠に車椅子。

兄『大丈夫か?』

美紗子は何も言わなかった。

美紗子はかばってくれた兄と昔からうまく接することができなかった。

話したこともほとんどないのにかばった理由が今でもわからなかった。

母『家に行きましょう。1人にしておくと嫌な予感するから。』

冷たく言い放った母親に

美『他人しかいない家には行きたくない。1人で大丈夫。あんたの息子のせいで逝ってしまったお父さんのところに行ったりしないからほっといて。』

そう言って財布からお金を出して母親に渡し歩き去った。

2人とも、追っかけてきたりはしなかった。