「会ってはダメだと言っただろう?」



ティナに近づくと肩に手を置き、部屋から出るように促すが、ショックを受けたようなティナはその場から動かない。



「ティナちゃん?」



「ぇ……エミリオ様……」



我に返ったエミリオを見つめるティナの瞳は紅かった。



「出よう」



ティナは人形のようにエミリオに促されるまま部屋を出た。





居間のソファーに座らせると、アメリアがワイングラスを持ってきた。



「これを飲みなさい」



エミリオがワイングラスを持ち、ティナの口に近づける。



ティナは大きく息を吸うと、ワイングラスを持ち一気に中身を飲み干した。