冬恋。

思えば、会ったら初日から馴れ馴れしく話したり、料理作ってもらったり。
引っ越して初日から、川でこけた私を……あぁ、思い出したくない。
でも、私が学校休んだ時には、お昼を作ってくれたりしたっけ。

すぐに顔が赤くなるし、照れるし。
でも、最初からとても優しかった海。

「確かに色々と急だったよ、まさかあそこで告白すると思わなかった」
「ごめんね」

謝ることじゃない、海があの時告白してくれたから今幸せなんだ。

「謝らないで!!そんな海も大好きなんだからっ」

そう言いながら海に飛び付く。

「僕も大好き。みずか、彼女になってくれてありがとう」

その言葉がどんなに嬉しかったか。
海さんに抱きつかれながら一人で満面の笑みになっていた。

「じゃあ、そろそろ行くね」

その言葉で、私は海さんから離れる。

「あ、そうだ。最近海って呼んでくれてありがとう」
「彼氏だもんね!当たり前!!」

クリスマス一週間前から、私はもう敬語も、さん付けもしていない。
たまに癖で出るけど。

「じゃあね、みずか」

一生のお別れじゃない。
分かってるのに、涙が次々と溢れてきた。

「海ぃ……」
「またすぐに遊びに来るから泣くな」

ポンッと、私の頭を叩く。

「うん……!」
「じゃっ」

くるり、と私に背中を向け、引っ越しのトラックに向かう。

「海ー!!またねー!!」

最後まで泣かなかった海。

でも、私に見せなかっただけで絶対泣いてるんだと思いながらポケットから携帯を取りだし、メールを打っていく。

″海へ、絶対帰ってきてね。待ってるから″

海の笑顔を思い出し、再び泣きそうになりながら私は家へと戻っていった。

【END】