突然止まった拓真。
「拓真…?」
『大丈夫だった?』
「あ、うん」
『俺さ、お前に言いたいことあんだ』
「なに?」
『お前ってホント、猫みたいだな』
「…言いたいことってそれ?」
『や、違う違う!…違うんだよ―…』
「拓真?」
『…きなんだよ。俺、お前のことが好きなんだよ!!』
「…は?」
『お前に告白されて…笑って、すっげぇ後悔した。俺、しらねぇ間に…好きになったみたいなんだよ。あんな最低なことしたから、もう俺のこと好きじゃないと思う。嫌われて当然だと思うよ。朝倉のこと言えねぇと思う。けど…もう我慢できねぇ。もう一回言う。怜奈…好きだよ』
あたしの頬を伝うもの…涙。
「嫌わないよ。諦めれなかったんだもん。あたしも好きだよ。猫って言われても、ヒドイこと言われても、それでも…大好き」
拓真はあたしを強く、強く抱きしめた。
『傷つけてゴメンな。これからは…大切にするから、離さないから』
「うん…うん」
拓真はあたしの涙を優しく拭い、暖かいキスをした―…。