そして目の前には
不気味に笑う女の子の姿。



「私が解放してあげる…」



それだけ言って
俺に顔を近づけてきた。

しかし

俺には

抵抗する気力すら

もう無かったんだ……。




美和…………。









そして女の子と
口が触れた瞬間、
我に返った。



「……!!!!!」




俺は思いきり
女の子を突き飛ばした。


すると

「ざーんねん」


女の子は
それだけ言って
歩き出す。



「よく考えてみる事ね」



捨て台詞を吐いて
女の子は
屋上を立ち去った。