しかし、 俺の唇に当たったのは 美和の指だった。 …………え? 俺は唖然となった。 美和が キスを拒んだのは 初めての事 だったからだ……。 ただ美和は 悲しく笑っていた。 「だめだよ、司くん」 そう言って 俺の唇に触れていた指を ゆっくり離した。 「み…わ……?」 美和の行動を まだ俺は理解出来なかった。 夕日が真っ赤に染まる時 美和は 不思議なことを言ってきた。