支店長、お手やわらかに!


そして人々が交差点を渡りきり
突然、車のクラクションが鳴って信号がまた変わったことに気づく。

あっ!

そう思った瞬間、
支店長は慌ててアタシの側まで駆け寄り腕を掴んでそのまま渡る。



少しして…
また何事もなかったように車がスピードをあげて走り始めた。

でも
ふたり向かい合ったまま。

支店長は驚いた顔をしまま。

まあ、
そりゃそうだろう。

京都にいるはずの人間が東京にいるんだもの。