アタシまだ何も言ってないのに。

もう京都に帰ってこないかもしれないなんて。


「さー仕事、仕事。
あと5分で店、開くからね」

木津さんが気合を入れるようにアタシたちに声をかける。


どうしたらいいんだろう。

開店前、
全員で整列して並んで立つ。


なんでこうなるのよ。
せっかく…。


そして店が開きお客さんが店内に入ってくると同時にみんなで一斉に挨拶する。

「おはようございます、
いらっしゃいませ!」