支店長、お手やわらかに!


「あー…もう、
木幡なんてよそよそしいやん。
せっかくなんやしツバサって呼んで?
俺もヒカリちゃんって呼ぶし」


なんてノーテンキな人なんだろ。


「あはは…」

アタシは適当に笑って誤魔化す。


「ちょっと仕事の内容わかってきた?」


「はあ…」


「今は自分のやってることもようわからへんかもしれんけど…」

木幡さんはアタシのそばに置いてあった旅行のパンフレットのページをめくりながら話し始める。