「内田優って自分?」



先輩のひとりにいきなりそう声をかけられて、私はドキッとしながら足を止める。




「は、はい…私ですけど…」

「そっか。朝からいきなりで悪いんやけどちょっと顔貸してくれへん?」

「…え?」

「すぐ終わるし」





とても断れる雰囲気じゃない…

なにを言われるのか見当もつかないけど……



私は急いでスクールバックだけ自分の机に置くと、先輩たちに付いて教室を出る。



先輩に呼び出された


そういう漠然とした恐怖に、ついて歩く足が震える…