練習でたくさんお世話になった三年生先輩が、俺の隣にきて話しかけてくれる。



「大輔~!お前の貢献はマジ大きかったで!よくやった!」



俺の肩を強引に抱く先輩。

先輩はすでに顔が赤くて酔ってる。




「そんな事ないっす!先輩たちのおかげっす」

俺も少しほろ酔いで、気分が良い。



先輩たちは俺を可愛がってくれて、最初のうちは楽しくワイワイ飲み食いしてた。


だけどその内に、酎ハイを片手に持った女の先輩も数人絡んでくるようになる。




「大輔、本当にめっちゃカッコ良かったでー」

「あたし惚れた~!」



笑いながら後ろから思いっきり抱きしめられる。



この先輩…かなり酔ってる?

先輩の胸が俺の背中に当たってる。



俺はこういう露骨な色気で迫られるのは生理的に無理…。

ちょっと引いてしまうねん。




「はは…あざーっす!てか先輩酔いすぎですよ」



俺は先輩の華奢な腕をほどく。



「だめ~離さない☆ってか、照れちゃって…大輔かわいい~」



笑いながら、またムギュッてされる。

……めっちゃ困る。




「いやいやダメですって、ははは…」


もう一度腕をふりほどいて、俺は逃げるためにさりげなく席を立ち、移動した。