だんだんと日が暮れてきた。


散歩しながら
今日がずっと終わらないで欲しいと思った。




いつのまにか観覧車やお店に明かりが灯り
海にキラキラ映ってる。


少し薄暗くなって人影もまばらだった。
 

ずっとカモメに餌をまいていたおじさんも、いつの間にかもういない。



昼とは違う、ロマンティックな雰囲気の港に胸がときめく。



ふと大輔くんが立ち止まる。


「そろそろ、ええかな」

「あ…」



緊張して、私はもういちど辺りを見る。




「誰もいないから大丈夫やで」


大輔くんはそういって、優しく私の頬に触れる。




大輔くんを見つめると、大輔くんの瞳の中にも灯が映ってキラキラしてる…


波の音が聞こえる。


この雰囲気だけで酔いそう…







「優、めっちゃ好きやで」



大輔くん…

私もだよ。



私はそっと目を閉じた。